マネサポの資産形成コラム

資産運用をもっと身近に

銀行の役割

前回の最後に日銀当座預金に触れました。

国債信用創造とのカンケイをお話しする予定でしたが、

その前にもう少しお金と銀行の役割を説明します。

 

なぜかというと、経済や国債のお金の流れを理解するには

銀行の役割の理解が必要不可欠なんです。

 

それでは行きましょう!

 

銀行の3つの役割

お金にまつわる様々な事をしてくれる銀行ですが、

特に重要な3つの役割があります。

 

 

  • お金を預かる

預金者からお金を預かり、安全に保管、管理しています。

皆さんも普段から銀行口座使ってますね。

お給料やお年玉も銀行に預けている方も多いのではないでしょうか。

ちなみに銀行に預けると年2回、利息を受け取ることができます。ちょこっとだけ増える!(^^)!

 

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  • お金を貸し出す

みなさんが銀行に預けるお金の一部を使って、

お金を必要としている会社や個人にお金を貸出します。

会社を成長させていく上でお金が必要だったり、

個人でも住宅を購入する際のローンだったり。

 

お金を借りて、さらに大きな価値を生み出す。その手助けをしています。

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  • お金の支払いをする

現金紙幣だと目の前の相手に直接渡すことはできますが、

遠く離れた人にお金を支払いたいとき、銀行から引き出してわざわざ持って行ったり、郵便で送ったりしたら時間もかかるし、とっても不便ですよね。

そのため、銀行は口座から口座へお金をお移動する役割も持っています。

 

沖縄に住むAさんが北海道に住むBさんから1,000円のチーズを買ったとしましょう。

1,000円のお金を払うのにわざわざ北海道まで行ったら大変です。

交通費もかかるし何より時間がかかっちゃいます。

そんな時、銀行預金だと振込ができるのでとても便利です。

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そんな銀行預金ですが、デメリットというか制約もあります。

払う相手方も預金口座を持っていないと支払いができないという事です。

現在の日本人は、ほとんどの人が銀行口座を持っていて

不便を感じたことはないと思います。

銀行預金、便利ですね!

 

では、この銀行預金を使った振込みはどのようにお金が動くのか考えた事ありますか??

前にも説明したとおり、銀行預金は通帳の数字、ただのデータです。

実際に現金紙幣を移動させなくても、

この数字を書き換えるだけで振込みは完了するんです!

 

先ほどの例で説明すると、

沖縄Aさんの銀行預金の数字を1,000円減らして、北海道Bさんの銀行預金の数字を1,000円増やすだけです。わざわざ現金紙幣を送ったりする必要は無いですね。

これはAさんもBさんも同じ〇〇銀行だったら銀行内で数字の書き換えをすれば済みます。

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しかし、Aさんは〇〇銀行、Bさんは▲▲銀行に預金口座を持っていたらどうやって数字の書き換えをするのでしょうか。

 

実はこの時に日銀当座預金を使います。

日本銀行は銀行の銀行です。

すべての銀行は、みなさんが銀行に預金するように、日本銀行にお金を預けているのです。

〇〇銀行も▲▲銀行も日本銀行に預金口座(日銀当座預金)を持っています。

日本銀行の中で、〇〇銀行と▲▲銀行の預金口座の数字を書き換えることで異なる銀行の間で振込が行われます。

 

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この日本銀行のシステム、とても便利ですね!

 

そしてこの日銀当座預金のお金は、基本的には日本銀行に口座を持っている政府や銀行などの金融機関でのみ使うことができます。

私達個人や一般の企業は日本銀行に口座を持っていないため、振り込んでもらったりすることはできないんです。

金融機関にだけ使われて、一般企業や個人には流れてこないお金があるんですね。

 

今日のキーワード

日本銀行のおかげで送金が便利。

日銀当座預金のお金は金融機関と政府しか使えない。